神戸市立 相楽園

第64回神戸菊花展(10月20日~11月23日)が開催されています。


 

見事な大輪の菊を鑑賞しながら進んでいくと、

 

国重要文化財 旧ハッサム住宅

があります。


 

旧ハッサム住宅は、インド系イギリス人貿易商K.ハッサム氏の自邸として
明治35年に英国人の設計で建てられました。

当時は神戸市中央区北野町の高台(現ラインの館の北側)にありました。昭和36年に神戸市が寄贈を受け、昭和38年に現在の場所に移築され、
近代洋風建築の建物として保存されました。


建物は木造2階建て、寄棟造桟瓦葺き、南側にはベランダが設けられています。

建築当時は2階の、ベランダから神戸の街や、外国船の行き交う港や海が一望でき、背後には六甲山の緑豊かな山並みが望まれ素晴らしいロケーションだったと思います。



1階は応接間、居間、食堂、2階は寝室、浴室そして別棟に使用人室、厨房といった間取りになっています。


床は手の込んだ寄せ木張り、階段の手すりに彫刻が施され階段周りが重厚な造りとなっています。各洋間には洋間ごとにデザインの違う暖炉があります。
洋風建築もさることながら、家具、照明、インテリアにいたるまで当時は、ほんとにハイカラな建物だったのでしょうね。


港町神戸、外国の方達が神戸の町に住まれてハイカラな神戸のイメーが出来たのでしょう。


前庭のガス灯は、明治7年頃当時としては非常に早い時期に外国人居留地に外灯用として建てられたものです。明治時代の日本人の暮らしからすると途轍(とてつも)無くハイカラな西洋文化が神戸の町に定着したのでしょう。


それとは対照的に、日本の伝統文化の茶道を楽しむ茶室が設けられています。池泉回遊式日本庭園の一角に茶室「浣心亭」があります。


静かな佇まいの中で、ゆったりと時の流れを楽しみながら抹茶を一腹いただきました。お道具の拝見もさせていただきました。

亭主のお心遣に感謝すると共に、一期一会の巡りあいにも感謝をしました。優雅なひとときでした。